看護部紹介
看護部理念
及川病院の看護部は病院の基本理念である<親切・信頼・専門・進歩>にもとづき「私たちは患者さまやご家族の立場にたって、安全で専門的な看護を提供します」を理念とし以下の3つを実践していきます。
- やさしさと思いやりのある、個を尊重した看護を目指します
- 患者さまの生命と人権を守り、インフォームドコンセントに基づく看護を提供します
- 専門病院の看護師という自覚と責任のもとに自己研鑚を積み、地域社会へも貢献します
看護部長あいさつ
看護部のホームページを見ていただき、ありがとうございます。
スタッフは皆が中途採用者ですが、教育プログラムやチェックリストを活用して採用者の経験や個別性に応じて教育しており、プリセプター制で指導者もついています。また、当院でがん化学療法看護認定看護師や緩和ケア認定看護師の資格を取得したスタッフもおり、自分自身のスキルアップを目指してけるようキャリア支援に取り組んでいます。さらに、育児休暇復帰者には短時間勤務制度を導入し仕事と子育ての両立を、50代スタッフには夜勤回数を軽減(全体平均4~5回)するなどして、それぞれのスタッフが活躍できるよう支援しています。いろいろな経験をもつスタッフ(20代21%、30代44%、40代19%、50代16%)が協力し合って「すみません」ではなく、「ありがとう!」の言葉が飛び交う職場造りを皆で取り組んでいます。
看護部長(認定看護管理者)
江崎 章子
1日のタイムスケジュール(日勤)
乳腺・一般病棟
8:30 | 回診 |
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8:50 | 申し送り ミーティング カンファレンス |
9:30 | 環境整備 OP出し 退院処理 検温 処置・ケア 入院受け入れ OP後観察 記録 |
12:00 | 配膳 |
*交替で60分昼休み休憩 | |
12:30 | 服薬と食事量のチェック |
13:30 | OP出し 検温 処置・ケア OP後観察 記録 |
16:30 | 申し送り |
17:20 | 業務終了 |
緩和ケア病棟
8:40 | 環境整備 |
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8:50 | 申し送り カンファレンス 点滴処置準備 |
10:00 | 検温 点滴 処置・ケア 記録 |
12:00 | 配膳 食事介助 |
*交替で60分昼休み休憩 | |
12:30 | 下膳 服薬介助 食後ケア |
14:00 | 検温 点滴 処置・ケア 記録 |
16:00 | IN・OUTチェック 吸引瓶・吸引チューブ交換 記録 |
16:30 | 申し送り 物品・定数チェック |
17:30 | 業務終了 |
先輩職員からのメッセージ
豊富な経験を生かした看護を学ぶことが出来ます
私は派遣として勤務し、正職員となって約1年半になります。乳腺・一般病棟では周術期・薬物療法看護を主に行っていて、術前術後の身体的側面はもちろん、心理面も含めた看護や、育児や職場復帰など退院後の生活を見据えた退院指導を行っています。抗がん剤や内分泌療法の効果や副作用対策などが学べ、専門性の高い看護力が身に付きます。また、病棟には他科で経験を積んだ看護師がたくさん在籍しており、豊富な経験を生かした看護を学ぶことが出来ます。私はこれまで手術室の経験はありませんでしたが、手術室経験が豊富な先輩方に一つずつ丁寧に指導していただきながら知識と技術を習得し、術前・術中・術後と継続した看護に日々やりがいを感じています。
看護に日々やりがいを感じています
私は緩和ケア病棟に就職後、病院の支援を受けて緩和ケア認定看護師の資格を取得しました。様々な辛さを抱えた患者さんが多くお看取りも多い病棟ですが、患者さんに心から寄り添うことができ、看護師としてやりがいを感じています。「これでよかったのかな」と振り返ることもありますが、「この病院を選んでよかった」と患者さんやご家族に言っていただけたときは本当に喜びを感じます。スタッフの経験は様々ですが、それぞれの強みを活かし弱みを補い合って、専門性の高い分野だからこそ新しい情報に目を向け、質の高い看護を目指したいと思っています。
子育てと仕事を両立しています
私は子育てと仕事を両立しながら外来で働いています。両立は大変なこともありますが、患者さんのニーズの把握や看護介入が時間内にできるよう、業務改善や時間管理の意識が高くなりました。皆さんに支えられて仕事にもやりがいを感じています。
スペシャリスト看護師の紹介
がん化学療法看護認定看護師 和田 久美子
乳がんにおいての薬物療法には抗がん剤とホルモン療法があります。患者様が乳がんの治療と向き合えるように、不安なことや副作用対策について一緒に考え納得して治療が受けられるように支援しています。患者様自身で意思決定でき「頑張ります。ありがとうございました」と言われた時は、私ももっと頑張ろうと思い、やりがいを感じます。また、患者様がどの看護師でも安心して治療が受けられるよう院内勉強会を行いスタッフ教育も行っています。スタッフが成長していく姿は本当に嬉しく、私自身も学会、セミナー、キャンサーボードへの参加などで自己研鑽に努めています。
緩和ケア認定看護師 佐藤 璃沙
緩和ケア病棟、一般病棟に入院中の患者・ご家族の皆さま、緩和ケア外来に通院する患者様に対して症状コントロールや不安なことなどについて相談に応じ、心身の苦痛の緩和に努めています。看護スタッフに対しては、緩和ケア についての専門的な知識・技術の指導、看護に対しての悩みを持っているスタッフのケアを行っています。また、緩和医療学会をはじめ様々な研修に 参加し、知識・技術の向上に励んでいます。診療時から最期の時まで患者様やご家族が穏やかにその人らしく過ごせるよう温かいケアを心がけています。患者様やご家族から「ここに来てよかった」と言葉を頂ける時や笑顔を見られた時にやり甲斐を感じています。
リンパ浮腫セラピスト 荒牧 万寿美
リンパ浮腫とは何らかの理由でリンパ液の流れがとどこおり、腕や足などにむくみが現れるものです。がんの手術でリンパ節を切除した後や放射線治療後に起こりやすいとされています。当院のリンパ浮腫ケア外来は平成19年に開設し、現在3回/月行っています。当院は乳がん専門病院であることから、手術でリンパ郭清術をされた患者様に対して、入院中から退院後の生活が不安なく過ごしていただけるように関わっています。また、リンパ浮腫ケア外来ではリンパドレナージ、弾性着衣の装着、包帯による圧迫、日常生活の指導を行い症状の緩和やリンパ浮腫とうまく付き合っていけるよう支援しています。日々患者様と関わる中で「話を聞いて安心した」「腫れが改善して生活が楽になった」などの声をかけていただき励みになっています。
各師長からのメッセージ
外来
1日の診察の中で長い時間じっくりと患者さんに関わることは難しいですが、1人1人の患者さんの生活の中に大きく関わり、日常生活や仕事を続けながら治療を継続していけるよう支援していけるのが外来です。働く女性が増えた今、仕事や子育てをしながら闘病意欲を失わず治療が継続できるよう、その方の日常に寄り添っていける看護をめざしています。
乳腺・一般病棟
私は病棟師長とがん化学療法看護認定看護師としても活動しています。乳腺一般病棟は9割以上が乳腺疾患の患者さんです。乳がんにおいては、周術期・薬物療法・緩和ケアと様々な治療期の看護を提供しています。乳腺科を経験したことのないスタッフを迎えることが多いため、新採用者に対しては教育委員会メンバーを中心に年間スケジュールを組んで専門領域の学習会を行っています。また、手術室も病棟が担っており、新たなスキルを身につけて活躍しているスタッフもいます。乳がんの治療は年々進歩を遂げ、現在は遺伝子レベルの治療の時代となりました。当院には臨床遺伝専門医もおり、新しい治療も学べます。乳がんは女性がんの第1位で、若年性乳がんの患者さんもいらっしゃいます。乳がんの早期発見や、女性のライフサイクルに沿った寄り添える看護を目指しています。
緩和ケア病棟
医療者の中には「終末期を看護するのは大変。経験が豊富にないとできない」と思われている方が多いかもしれませんが、豊富な経験より患者さんを思う気持ちと笑顔、そしてご自身の健康な身体がなによりも必要だと思います。お看取りをすることが多い病棟ですが、患者さんやご家族から「この病院を選んでよかった」「動けるようになった。御飯が食べられるようになった」「ここの看護師さんはやさしい」などの声をかけられた時にスタッフはやりがいを感じていると話しています。緩和ケア病棟では、症状コントロールを目的とした治療やケアを行います。看護師の役割は多様で、症状コントロールに必要な薬剤の管理や処置はもちろんですが、患者さんに苦痛を与えないケアの工夫、スピリチュルケア、快適な療養環境の提供、ご家族への支援、在宅への退院支援など患者さんの日常を支える支援を大切にしています。